【映画評】すべての終わり(3.5点)

*ネタバレ含みます

 

2018年Netflixで公開された「すべての終わり」を観ました。

理由は単にフォレスト・ウィテカーを観たかったから。

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(原題:HOW IT ENDS)

 

私の評価は:☆☆☆+ (5点満点)

3.5点でした。

 

あらすじはこちら;

原因不明の大異変が発生。 米国全土が戦場と化す中、行方不明になった妊娠中の婚約者を探すため、若き弁護士が危険を承知で、未来の義父とともに西海岸をめざす

Netflix公式サイトから抜粋)

 

いったい何が起こっているのか、情報が入らない中ひたすら西を目指して二人は車を走らせる。

どれだけ進んでも情報は一切はいらないが、進むにつれて人々が生きるために奪い合いをする醜悪な様が見せつけられる。

謎解き、ミステリー映画としてみるとがっかりさせられるかもしれませんが、原題のようにHow It Ends(直訳:こうして終わる)、世界が終わるときはこんな感んじ、という少しリアルに寄せた、愛する人のために先に進み続ける義父と義理の息子のロードムービーだと思うと面白いと思うのです。

私は後者で見たのでいいと思いました。それにしても突っ込みたくなる部分があったので、3.5点としました。

 

Only thing that we can control is what we decide to do

(操作できるのは 自分の行動のみ)

 

 

(ここからネタバレ含みます。未鑑賞の方はご注意ください。)

 

 

私が感じたことは;

  • 婚約者の父親に結婚の承諾を得るために一人で婚約者の両親に会いに行く主人公。こういうのって一人でいくものなの??素朴な疑問
  • 義父役のフォレスト・ウィテカーめちゃくちゃ迫力あります。

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  • うちの養父じゃなくてよかった。。
  • 東日本大震災は私は秋田で被災しました。その日の夜の事を考えると未だに心が苦しくなりますが、あのときは全く情報が入らなくて、本当に怖い思いをしながら朝が来るのを待っていた。この映画は視聴者も主人公たちと同じく情報が入らないまま話が最後まで進んでいく。そこにリアリティを感じられるかどうかがこの映画の評価が別れるところだと思う。
  • で、結局何が起こったの?という回答が示されることを期待して観た人にとっては恐ろしく時間の無駄で終わるだろう。導入も含めてSFスリラーの体なので、余計にそう感じるだろう。
  • 一方でタイトルが示す通り、世界が終わるときってこんなものかも?って思うとリアリティが感じられる。先にあげた私個人の地震被災体験からもそう思える。
  • 結局よくわからないけれど世界は大変なことになってて、それでもなんとかして生き延びるしかない。
  • だからちょろっと出てきてはすぐにいなくなる他の登場人物たちとの出会いと別れも、実際はそんなもんか、と思って見過ごせる
  • だけど主人公は弁護士なのになんかやたらと車の運転がうまいのは、腑に落ちない。バイクで襲いかかってくる黒ずくめの人たちは、ひゃっはーっと世紀末感があっていいけど、それまでのトーンと合わないし、そんな数日でそこまで堕ちるか?とピンとこない
  • どんだけ身体が埃まみれ、泥だらけになってもぴっかぴかの白い歯が不自然。
  • 町中が壊滅状態なのに婚約者がなんか身綺麗で安全に逃げ延びてるのも出木杉
  • どこいっても水は途絶えていないのはなぜだ?
  • 婚約者をかばってくれていた男の小物感がひどい

突っ込み始めるといろいろあるということで評価は3.5としましたが、世界の終わりは当人たちにとってみると原因や理由なんてよくわからないままにやってくるという描き方にリアリティを感じました。

 

www.netflix.com

 

余談ですが、フォレスト・ウィテカーといえばゴースト・ドッグが好きです。

movies.yahoo.co.jp