カーシェアリング:Getaround
ソフトバンクがリードしたSeries Dラウンドで3億ドルの資金調達に成功したカーシェアリングの企業「Getaround」について調べてみました。
Getaround:
設立:2009年
本社:サンフランシスコ
調達計:US$403M
業態:個人間のカーシェアリング
Getaroundの特徴は3つ;
- 立ち合いなしで鍵の受け渡し可能
- レンタル中の保険をカバー
- 利用が簡単なアプリ
1. 立ち合いなしで鍵の受け渡し / Getaround Connect;
Getaroundオリジナルのハードウェアを "Getaround Connect"と呼んでいる。
OBD(On-Board Diagnostics)と呼ばれる自動車のエンジンや電気系統などの状況を診断する昨日と、位置をトラッキングするためのGPSがセットになっている。
さらにこの機器を入れることによって、同社のアプリ経由で車の鍵を開けられるようになるのだ。
車の貸し手:
- Getaround Connectを設置(5分でできるそうな)
- エンジンをかけるための鍵を車内に入れておく(意図的にインロック)
- ドアを閉めてアプリでドアをロックする
車の借り手:
- アプリ上で予約した車の位置を同定し、現地へ
- 現地ではアプリを使ってドアのロックを開ける
- 車内でエンジンをかけるための鍵を見つける(Getaroundの専用袋がある)
- 運転が終わったら、鍵を袋に戻す
- 車外にでるとアプリでドアをロックする
個人的にはここがGetaroundの優れているとこだと思います。
鍵の受け渡しのタイミングの調整はかなりのストレスなので、自分のタイミングで借りれること。貸す側も時間を無駄にできないのはありがたい。
さらに貸し手がどういう人間なのかはGetaroundが交通局で免許履歴をチェックし、アプリ上で利用した車を通じた評価制度があるとはいえ、やはり知らない人間に会うのは避けたい。
OBDもGPSもスマートフォンの組み合わせであって、画期的な技術ではない。
しかしソリューションを実現している。
2. レンタル中の保険をカバー;
レンタル中に事故があったらどうするのか?やはり気になるところである。
レンタル期間中はGetaroundが対物対人共に保険をかけてくれている。
故障などにも24時間体制のロードサービスも提供される。
3. 利用が簡単なアプリ;
Facebookのアカウントを使えば簡単にアプリに登録できる。
あとは検索し、気になる車をチェックして、希望の時間を予約するだけ。
実に簡単である。
貸し手側からすると下記のように表示される愛車の見た目が収益に直結するが、Getaroundは自動車オーナーのために写真撮影まで行うところに特徴がある。
以上、簡単にカーシェアリングのGetaroundについてまとめてみました。
枯れた技術の組み合わせで新しい解決策を提供しているところに凄さを感じます。
イノベーションというと革新的で誰も見たことがないような技術!と思ってしまうことがありますが、「対面せずにどうやって車の貸し借りを行うか?」という課題に気づくところがイノベーションなのです。
最後までお読みいただきありがとうございました。