Ridecell : Maas Platformer
完全自動運転、ライドシェア、カーシェアなど自動車を中心として移動手段の未来についてワクワクするようなニュースには枚挙にいとまがない。個人で出来る事には限りがあるが、新たな移動、来るべきモビリティ世界に関する技術、サービス企業を備忘録的にゆる〜く拾っていきたい。
本日はライドシェアを世界に広めたUberのような事業を誰でも実施可能にするプラットフォームを提供するRidecell。
面白いのはRidecellが、自動車などのアセットマネジメント、配車ノウハウこそが自動運転社会でドライバーが要らなくなった世界で必要な企業価値だと考えているところ。
企業名: Ridecell
本社:サンフランシスコ
設立者:Aarjav Trivedi
設立:2009年
資金調達:シリーズB($60M)
出資者:Sony Innovation Fund, Mitui&Co, Cox Automotive etc
買収歴:Auro Robotics (2017年)
Ridecellは自分の車を使ったカーシェアリングやカーレンタル、ライドシェアビジネスを始めたい人たち向けのプラットフォームを提供している。
この企業を見るにつけ、やはりUberは先達者としてライドシェアビジネスで強固なシェアを保持しつつも、そのビジネスモデルは追従が可能で、地域ごとの特性を知るモノが優位な立場を築く事が出来ると感じる。
地点Aから地点Bに移動すること一見シンプルだが、都市ごとにその様子は大きく異なる。日本でもUberを解禁するよりも、独自のサービスがしっかりと根をはるに十分なチャンスはあると個人的は思う。
またRidecellの面白いところは2017年にAuroRobotics を買収したところだ。
Uberのネックになっているのはドライバーの確保、維持。創業当初ほどドライバーへの登録インセンティブが少なくなっていることからLyftなどへドライバーが流れてしまう。ドライバー繫ぎ止めのため、新規勧誘のためのマーケティングなどコストが大きい。
いっぽうでAuro Roboticsは自動運転自動車、すなわちドライバー要らずの車を開発する企業である。ここに冒頭に紹介したRidecellの思想が現れている。Uberのようにドライバーを確保するためのノウハウにいくら投資しても、ドライバーレスになったら意味ないでしょ、ということ。
プラットフォームを提供する事で異なるスケール、条件、地理におけるカーマネジメントのノウハウを高めることで将来的なRidecellの差別かになるのだと。実際に自動運転自動車使ってやってみますよ、というところがこの会社の面白いところだと思う。
同社のプラットフォームを利用したOEMとのビジネスも始まっている様子。
今後も見守っていきたい。