Beddr: 眠りを可視化=個人カスタマイズの拡大

近年、個人が自分の生活をデータ化する流れができている。

Apple WatchやFitbitなどでその日1日の活動量が数値となって現れ、変化のモニタリングが容易になっている。

個人ごとの活動量や活動場所、趣味嗜好が別ればその個人にあったフィードバックが可能になる。普段と違うパターンが見られれば病気の兆しを示すこともできるだろう。(AmazonはAlexaを介した咳によって風邪かどうか判断する特許を申請

 

技術の進歩とともに一枚、また一枚と私たちの個人生活はデータに書き起こされて行く。

これからも個人データを取得し、個人に合わせたフィードバックを行う流れは加速していくに違いない。

その流れの一端と見られるのが睡眠状態をモニタリングするデバイスとしては初めてFDA認証を得たBeddrがある。

FDAとはアメリカ食品医薬局のことであり、日本で言えば厚生労働省の役割を担う。FDAの認証を得たということは、Beddrから得られるデータは医療機器として使えるものと認定されたということだ。

 

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額につけて血中酸素濃度の測定が可能

企業名:Beddr

設立者:Kirby Chiang, Michael Kisch, Simon Vining, Tom Goff

設立:2016年

本社:サンフランシスコ

資金調達:$5.6M (シリーズA)

投資家:StartX, Three leaf ventures, etc.

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ビジネスモデルはデバイス売り

 

バイスには3軸加速度センサが内蔵されており、睡眠中の姿勢をデータ化する。

そして赤外線センサではApple Watchでも採用されている光電式容積脈波記録法(Photoplethysmography)によって心拍と血中酸素濃度を測定し、睡眠のパターンをデータ化する。

解決するのは無呼吸症候群など他の疾患を引き起こしかねない睡眠障害の検知である。検知できたらあとは医療機関に行って治療してもらうという流れ。

私自身がいびきで悩んでるいるので、どのくらい効果があるのか今後情報は追いたい。

 

さて、このようなデバイスが私たちの睡眠時間までを可視化し始めると、起きている時のデータと合わせることで益々健康管理の観点では有益なフィードバックを期待できるのではないだろうか。

四六時中データを提供していれば、病気になるリスクが激減し、保険料もやすくなりますよ、となればデータを提供することは魅力的に聞こえるし、デバイス装着も苦にならないかもしれない。

こうして徐々に個人のデータを取得する時間、空間が広がっていくのが今後のテクノロジーの流れだと思う。そして得られたデータによって個人に合わせたフィードバックを行っていくことが当たり前になっていく。

プライバシー、セキュリティに関する挑戦は沸き起こってくるだろうが、 Hyper-personalizationというべき世界が加速していく世界で、どのようなサービスやビジネスが起こってくるのか楽しみであり怖くもある。

 

  

参考:

www.macrumors.com